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子育て・教育
2019.03.26

地域と学校の協働は、みんなを巻き込むことから

北蒲原郡聖籠町
学校支援団体 「せいろう共育ひろば みらいのたね」
安尻学さん
地域に開かれた学校
蓮野インターを降りて車で10分ほどのところに、聖籠町立聖籠中学校はある。6万㎡を超える校地の中には、校舎や体育館、生徒やPTAなどが中心となってつくった学校の森があるほか、ランチルームなどを町民に開放している地域交流棟がある。この棟の管理を町から委託されている学校支援団体「せいろう共育ひろば みらいのたね」は、地域住民を主体としたボランティア団体で、学校運営に地域が関わる「コミュニティ・スクール」の先駆けともいえる活動を18年間行ってきた。この活動に携わって3年目の安尻学さんにお話を伺った。

「みらいのたね」の発足の経緯は、1996年までさかのぼる。聖籠町に元々あった2つの中学校が統合される際、町と教育委員会の発案により、住民と専門家が構想策定に関わる「統合中学校建設推進委員会」が作られた。1999年には「統合中学校を育てる会」が設立され、誰もが自由に参加できるよう公募制で参加者を募りつつ、行政・住民・専門家がワークショップ形式で聖籠町の教育問題の解決を図っていったそうだ。

その後、「統合中学校を育てる会」が解消発展し、2000年に自主運営団体「せいろう共育ひろば みらいのたね」が発足。地域に開かれた学校という理念を受け継ぎ、現在、地域交流棟に住民が常駐して、学校と地域の交流の場を担っている。学校内外の人たちが一緒に行う梅干し作りや、校内、校外(町内3小学校)の窓に切り絵を貼る装飾活動などのボランティア活動に取り組んでいて、月1回のミーティングを開いている。
討議の末の制服リユース活動
安尻さんが入会したのは、制服リユース活動を実現したかったからだ。PTA活動をしていた時、寄付された制服が中学校にあるのを知って、制服のサイズが合わなくなった生徒に、貸出を行いたいと思ったが、PTAは毎年人が変わるなどの理由もあって、実現しにくかった。そうした時に、「みらいのたね」の存在を人づてに聞いて、ここなら実現できると思って飛び込んでみたという。

「みらいのたね」には、学校をつくるところから討議を繰り返してきた歴史があるから、活動の目的からみんなが納得するまで話し合った」と安尻さん。意見交換やマニュアル作成を経て、実際に制服リユース活動が実現されたのは1年後だった。保護者だけではなく、先生たちにも活動を知ってもらうため、「みらいのたね」と先生との交流会の際にPRを行っているという。そのかいもあって、これまでに10名ほどの利用があった。
中学生も地域の人も、みんなが関わっている
自分たちの活動を、子どもたちはよく見ていると安尻さんは感じている。最近、寄付活動の一環として、案内の紙とともに古切手の回収箱を地域交流棟に設置したところ、古銭が入れられていることがあったそうだ。「案内の紙をきちんと読んでみると、寄付先は古銭を集めてもいるんです。子どもたちは良く読んでいるんだなあと思います」。

「みらいのたね」に関わってきて、安尻さんは意識するようになったことがある。「話し合って決めていかないとダメなんだよね。勝手に決めて勝手にやることもできるけど、本当なら、討議して皆で決めたという形でみんなを巻き込んで動かなければいけない」「制服リユースのときのように、目的から話し合っていかないと皆が同じ思いで取り組めない。勝手に誰かがやっているという状況だと、協力的でも無くなってしまう」。

一方、「みらいのたね」に入るきっかけにもなったPTAでも、安尻さんは活動してきた。今年、新潟で行われた日本PTA全国研究大会では、いじめをテーマにした分科会に実行委員として参加した。新発田市の会場を担当する一方で、学校運営協議会の人などに頼んで、県内各地で行われる日本PTA全国研究大会の分科会に行ってもらい、そのレポートをまとめてPTAの便りに載せた。「PTAの会ではあるけれども、一緒に何かやれるんじゃないかと思って、「みらいのたね」の人にも頼んで、地域と学校の協働をテーマにした分科会に行ってもらった」と安尻さん。「参加して終わりではなく、学校に持ち帰っていくところまでが大事です」。

来年は、お子さんが中学校に入学するので、中学のPTAに関わっていくことになる。その際には、PTAと「みらいのたね」の間の理解を深めていきたいそうだ。「自分たちの活動に満足して、自分たちの活動を守るだけになると、地域で一緒になってやっていくということはいつまで経ってもできない」と安尻さん。

「みらいのたね」は今、国が推進する地域学校協働活動の体制づくりにどう合わせていくのか、岐路に立っている。「長い年月のうちに目的が薄れてしまって、人に伝わらなくなってしまうこともある。振り返る意味でも、目的をしっかり説明して一緒にやっていくことが、活動を継続するためには必要だと思います」と安尻さんは力強く語った。

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