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人権・平和・国際協力
2019.03.29

バレないように言葉を選ぶ。そうしなくていいのが、LGBTの安心できる場所

新潟市中央区
LGBTにいがた Love 1 peace 理解者(アライ)
野澤葉子さん
自分の中にあるイメージとのギャップから、知りたいと思うように。
― 理解者(アライ)という言葉を聞いたことはありますか。自身はLGBT((L)レズビアン、(G)ゲイ、(B)バイセクシュアル、(T)トランスジェンダー)ではないが、LGBTの活動を支持し、支援している人たちのことを表す言葉です。新潟でLGBTの社会的認知と理解を推進する団体「LGBTにいがた Love 1 peace」で6年間活動してきた理解者(アライ)、野澤葉子さんに活動の想いを伺いました。

野澤さんは東京にいた頃、ゲイ団体が主催していた講演会に足を運んだことをきっかけに、自分と全く変わらない人たちであることを知り衝撃を受けた。それまでは「ゲイ=オネエ」というテレビで見るようなイメージをもっていたが、自分のイメージとの間にある大きなギャップから「彼らはなんなのか?」との思いが生まれ、ゲイに関する本を読むようになった。ある時、読んでいた本に、以前に出会ったゲイ団体のメンバーが登場していることを知った野澤さんは、メンバーにコンタクトを試みた末、ゲイを紹介してもらったり、交流したりするようになったという。「話をしているうちにだんだん、当たり前だけど普通の人たちだと思うようになったし、色んな問題を抱えている話も聞いた」と野澤さんは振り返る。

その後、新潟に戻らなくてはいけなくなり、こういう活動をしている人はいるのだろうかと疑問が湧いていた時、仲間のゲイから「LGBTにいがた Love 1 peace」の代表・高橋佳生さんが新潟日報でコラムを連載していることを聞いた。「新潟日報の友達に紹介して欲しいと頼んで翌週にはつながって、新潟でそういうところを探していたんだと言ったら、すぐに受け入れてくれた」「誰にも言えずに悶々としている人がいっぱいいると思う。ここに行けば安心というような、そういう場所があると全然違ってくる。そういう場所を新潟に作れるといいなと思っていた」。
まだまだ閉じられている新潟の環境
「LGBTにいがた Love 1 peace」は、当事者のための交流会を開くほか、トランスジェンダーでもある代表の高橋さんやメンバーによる教職員向けの講演やワーク、公開トークセッションなどを行っている。こうした活動に野澤さんはアライの立場から参加している。その中で、どうしたらアライになれるのか、と聞かれることが多いという。「身構えているんだなあと思った。そうならなきゃって思っているのかもしれないけれど、否定しなきゃいいだけなんだよね」と野澤さん。

また、HPを見た人から連絡を受けて相談に乗ることもあるという。当事者たちの悩みの一つには、親にだけは言えない、ということがあるそうだ。「親にも世間の目がある。自分はまだいい、迷惑をかけたくないし、心配もかけたくない。子どもにとっては、申し訳ない気持ちが一番強い。だから、言えないまま結婚して子どもがいる人もいる」。一方で、カミングアウトを聞いた親が、今まで無理をさせてきたのではないか、どう接したらいいか、と悩むこともあるそうで、「親の会みたいなものも作れたらいいんだけどね」と野澤さんは語る。

東京に比べて、新潟のゲイバーは紹介が無いと行けなかったり、男性しか行けなかったりなど、まだまだオープンな環境ではないと感じることもあるという。「LGBTにいがた Love 1 peace」の中でも、顔出しOKなのは代表の高橋さんと数名だけで、なかなか状況が進まないと思うこともあるそうだ。「バレないように言葉を選んで話している人が、仲間の前だと安心して話せる。そんな場所はやっぱり大事」「若い子たちはSNSを使って仲間同士で集まったりするけど、シニアだっているわけだから。私がねらっているのは本当はそっち」。
理解の動きがある今の波に乗って
アライの立場だからこそ、同性愛者の話もトランスジェンダーの話も聞いてきたという野澤さん。東京オリンピックが決まってから、LGBTという言葉が世間に浸透してきたと感じているそうだ。今後の目標は、同性パートナーシップ制度を新潟市に作ること。この制度のもとでは、一般的に、同性カップルを結婚に相当する関係であると認め、入院などの手続きができるようになると言われている。弁護士会や市議会議員を巻き込みながら、来年に向けて今も動いているそうだ。

「微々たるものだけど、そこからなの。フランスでは異性同士の間でも同性パートナーシップ制度が当たり前に使われている。だから、異性愛者と同性愛者のどちらもが、一緒にうまく使っていけるんじゃないかと思う」


アライになるのに、身構える必要はない。心も体もほぐれていくような言葉を語ってくれる野澤さん。知ろうとすることも大事だが、まずはLGBTを否定しないところから始めてみてはいかがだろうか。
LGBTにいがた Love 1 peace

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