にいがた協働の広場
社会教育
一歩前に進みたい人たちをお笑いの力で優しく後押し
2021.07.19
内容
いじめ、不登校、ひきこもり、ニートなど、若者が直面している様々な社会課題について語り合う場をつくり、生きづらさをを抱えながらも、一歩前に踏み出したいと考えている若者を応援しているNPO法人Colorful map。籠島高志代表理事と中村優美副代表理事に、お笑いの要素を取り入れた若者自立支援への想いを伺った。
協働の形態
事業協力
協働の主体
NPO法人Colorful map、有限会社ナマラエンターテイメント
自治体
人生の地図を好きな色で好きなように描く
深刻な社会課題をテーマに語り合うイベント会場で、笑い声が響き渡る。新潟市中央区の西堀ローサ内にある「よろっtoローサ」で、月に1回トークイベントを開催しているNPO法人Colorful mapは、これまでに様々なテーマを取り上げ、語り合う場を提供してきた。『虐待』と『多様性』、『LGBT』、『不登校』と『引きこもり』、『障害者ここだけの話』、『依存症』と『社会復帰』、『ひとり親』と『貧困』、『性教育』と『性暴力』、『生活保護』と『身寄りなし』と、ひとことに社会課題といってもカテゴリーは多岐にわたる。
代表理事の籠島さんは、お笑い芸人を目指したことがあるほど、以前から人を笑わせることが好きだった。また、自身の中学生時代の経験から、引きこもりやニートの若者の支援がしたいという思いがあった。籠島さんの熱い思いを聞いた知人達は、快く賛同した。籠島さんの大学の同期だった中村さんも、その一人だ。中村さんも、依存症や不登校を経験していたため、苦しんでいる若者を応援したいという思いがあった。
そんな籠島さん、中村さん達によって2018年にNPO法人Colorful mapは設立された。
代表理事の籠島さんは、お笑い芸人を目指したことがあるほど、以前から人を笑わせることが好きだった。また、自身の中学生時代の経験から、引きこもりやニートの若者の支援がしたいという思いがあった。籠島さんの熱い思いを聞いた知人達は、快く賛同した。籠島さんの大学の同期だった中村さんも、その一人だ。中村さんも、依存症や不登校を経験していたため、苦しんでいる若者を応援したいという思いがあった。
そんな籠島さん、中村さん達によって2018年にNPO法人Colorful mapは設立された。
生きづらさを抱える若者の支援とお笑いの融合
トークイベントで司会を努めるのは、有限会社ナマラエンターテイメント代表の江口歩さん。ゲストへの絶妙なツッコミが観客の笑いを誘っている。ナマラエンターテイメント、通称NAMARAは新潟県内を中心に活躍しているお笑い集団だ。その代表である江口さんは、様々な社会課題に対し、面白く考えるという発想で向き合い、解決につながるきっかけのひとつとして笑いを提供している。NAMARAでお笑い芸人を目指していた籠島さんから、生きづらさを抱える若者を支援したいと相談を受け、熱い思いに賛同したことが協働のきっかけだ。Colorful mapのイベントでは江口さんが司会を担当し、NAMARAが広報と前座などで協力している。
これまでは、重い社会課題をテーマにすると、当事者と支援者しか聞きに来てくれなかったが、NAMARAと組んだことにより、いろいろな人が来てくれるようになったという。
温かい雰囲気の中で笑いを交えて行われるイベントにより、社会課題をみんなの問題として共有し合うことができ、偏見をなくしたり、自分に何が出来るのかを考えてもらえるきっかけとなっている。
NAMARAにとってもColorful mapのトークイベントは貴重な活躍場所だ。NAMARAで芸人を目指す人が出番をもらうことによって、大きな舞台に立つ前のトレーニングになっている。目の前の観客の笑い声からは、大きなエネルギーをもらうことができる。
NAMARAの門を叩く若者の中には、生きづらさを抱える人も多い。「ダイバーシティインクルージョン芸人」という肩書で、お笑い芸人を目指したいという、ジェームス藤井さんもその一人だ。
藤井さんの意欲をバックアップするために、Colorful mapのトークイベントを活躍の舞台として提供している。藤井さんは統合失調症とパニック障害を抱え、不登校、虐待の経験もある。当事者目線の率直な意見を、明るくオープンに話しているが、過去の自身の壮絶な経験は考えさせられることが多く、聞く人の心に深く訴えかけてくる。
これまで様々な社会課題をテーマにイベントを開催していく中で、専門家や支援者、当事者との接点ができ、急速に人とのつながりが広がってきている。ゲストの所属する団体から中村さんへ依存症関連の講演依頼もあった。イベントを通して、若者支援ネットワークの広がりが加速しているのを籠島さんたちは感じている。「一つの課題について様々な方向からの支援があるほうが、解決につながりやすい。このネットワークは強みになる。」と中村さんは話す。
これまでは、重い社会課題をテーマにすると、当事者と支援者しか聞きに来てくれなかったが、NAMARAと組んだことにより、いろいろな人が来てくれるようになったという。
温かい雰囲気の中で笑いを交えて行われるイベントにより、社会課題をみんなの問題として共有し合うことができ、偏見をなくしたり、自分に何が出来るのかを考えてもらえるきっかけとなっている。
NAMARAにとってもColorful mapのトークイベントは貴重な活躍場所だ。NAMARAで芸人を目指す人が出番をもらうことによって、大きな舞台に立つ前のトレーニングになっている。目の前の観客の笑い声からは、大きなエネルギーをもらうことができる。
NAMARAの門を叩く若者の中には、生きづらさを抱える人も多い。「ダイバーシティインクルージョン芸人」という肩書で、お笑い芸人を目指したいという、ジェームス藤井さんもその一人だ。
藤井さんの意欲をバックアップするために、Colorful mapのトークイベントを活躍の舞台として提供している。藤井さんは統合失調症とパニック障害を抱え、不登校、虐待の経験もある。当事者目線の率直な意見を、明るくオープンに話しているが、過去の自身の壮絶な経験は考えさせられることが多く、聞く人の心に深く訴えかけてくる。
これまで様々な社会課題をテーマにイベントを開催していく中で、専門家や支援者、当事者との接点ができ、急速に人とのつながりが広がってきている。ゲストの所属する団体から中村さんへ依存症関連の講演依頼もあった。イベントを通して、若者支援ネットワークの広がりが加速しているのを籠島さんたちは感じている。「一つの課題について様々な方向からの支援があるほうが、解決につながりやすい。このネットワークは強みになる。」と中村さんは話す。
やりたいことを安心して挑戦できる場所
Colorful mapのトークイベントは、Youtube配信やFacebookでのPR効果もあり、回を重ねるごとに観客が増え、会場のよろっtoローサの収容人数を超える人が聞きに来てくれるようになってきた。今後は、これまでに出演したゲストを全員集めて、大きな会場でのスペシャルイベント開催も目指している。
また、NAMARAの門を叩く人で、障害、病気、何かしらの生きづらさ抱えている人を、まずはColorful mapで受け入れ、イベントで舞台慣れしてもらうことも支援のひとつとして考えている。Colorful mapで自信をつけてもらい、NAMARAの舞台でデビューすることが目標だ。
その時々によっては、人前に出ることをためらう人もいるかもしれない。そういった人は、少し意欲が湧いてきたタイミングで、活躍の場を整えて人前に出てもらい、ステージ慣れしていってもらう。また、今は自信が持てない人でも、舞台に立つ人の姿を見てもらうことで、自分もこうなれると希望を持ってもらえる。また、家族や支援者にとっても、今は本人が辛そうにしていたとしても、いつかまた笑えるようになる日が来るのだと、希望を持ってもらえるのではないかと中村さんは考えている。
障害や病気を隠して人前に出るよりも、本人もまわりの人も理解した上で、「やれることをやって」と言える場であれば、安心してのびのびと自分を表現できる。また、心構えができている人がサポートしているほうが本人も安心できる。Colorful mapがこのような人達同士のつながりの場所にもなり、思いがけずコンビ結成となることも期待できる。
仲間ができるということは心強く、楽しいことを楽しんでやれることが、一歩ずつ外へ出ていきたいと思っている人にとってプラスになっている。
生きづらさを抱え、今は苦しんでいる人も、それぞれの個性として受け入れて、明るく笑って人生を楽しめるように、Colorful mapとNAMARAがタッグを組んだ支援の輪は、お笑いというツールをうまく使いながら、今後もさらに広がっていくだろう。
また、NAMARAの門を叩く人で、障害、病気、何かしらの生きづらさ抱えている人を、まずはColorful mapで受け入れ、イベントで舞台慣れしてもらうことも支援のひとつとして考えている。Colorful mapで自信をつけてもらい、NAMARAの舞台でデビューすることが目標だ。
その時々によっては、人前に出ることをためらう人もいるかもしれない。そういった人は、少し意欲が湧いてきたタイミングで、活躍の場を整えて人前に出てもらい、ステージ慣れしていってもらう。また、今は自信が持てない人でも、舞台に立つ人の姿を見てもらうことで、自分もこうなれると希望を持ってもらえる。また、家族や支援者にとっても、今は本人が辛そうにしていたとしても、いつかまた笑えるようになる日が来るのだと、希望を持ってもらえるのではないかと中村さんは考えている。
障害や病気を隠して人前に出るよりも、本人もまわりの人も理解した上で、「やれることをやって」と言える場であれば、安心してのびのびと自分を表現できる。また、心構えができている人がサポートしているほうが本人も安心できる。Colorful mapがこのような人達同士のつながりの場所にもなり、思いがけずコンビ結成となることも期待できる。
仲間ができるということは心強く、楽しいことを楽しんでやれることが、一歩ずつ外へ出ていきたいと思っている人にとってプラスになっている。
生きづらさを抱え、今は苦しんでいる人も、それぞれの個性として受け入れて、明るく笑って人生を楽しめるように、Colorful mapとNAMARAがタッグを組んだ支援の輪は、お笑いというツールをうまく使いながら、今後もさらに広がっていくだろう。