にいがたNPO情報ネット
 フォントサイズ: 

さくらねこがお迎えニャン。猫がいる地域の茶の間「おっぽ」 里親さがし猫カフェ「おっぽ」 店主 神田弘樹さん

さくらねこがお迎えニャン。猫がいる地域の茶の間「おっぽ」 里親さがし猫カフェ「おっぽ」 店主 神田弘樹さん  保護された猫と触れ合って、里親として引き取ることもできる、常設・譲渡型の里親さがし猫カフェ「おっぽ」の店主、神田弘樹さんにお話を伺った。

 「おっぽ」は、捨てられたり、保護された猫を対象に、猫カフェという形でお客と触れ合っていただきながら、里親として猫を引き取ってもらうことをねらいとして運営されている猫カフェだ。このような形式を「譲渡型保護猫カフェ」という。

 新潟県内では1年間に1,223匹の猫が譲渡されている一方で、933匹の猫が殺処分されている現状がある(平成28年度)。行政による普及啓発の結果、年々、譲渡数は増え、殺処分数も減っているものの、店主の神田さんは、殺処分されて亡くなる猫をゼロにしたいという思いを抱いて、「おっぽ」を運営している。

 「おっぽ」は、動物保護施設「あにまるガード」で保護された猫たちを預かって、「ワンワンニャンニャンの日」である、昨年11月22日に新潟市中央区に店をオープンした。同日にオープンした上越市の「しっぽのはぴえる」とともに新潟県初の「保護猫カフェ」だ。現在、5匹の保護猫たちがお店で待っている。

 保護猫カフェを始めようというきっかけは、譲渡会のボランティアに参加している中で、何年間も引き取られずに残っている猫たちを見て、「常設の譲渡所があればいいのに…。」と考えるようなったことだ。その後、県内外の保護猫カフェを視察しながら、市内での物件探しも並行して進めてきた。

 従来の猫カフェでは色々な禁止事項があるが、おっぽでは小学生以下の子どもでも一緒に入ったり、猫を抱っこしたり、長時間猫と触れ合うことができる。そのため、休日は親子連れのお客様が多くなっている。里親さがしのために来店されるお客は1割程度で、猫を飼えない環境と理由のある方や、猫を飼っていて、おっぽの趣旨に賛同されて来られる方が7割程度、その他、飼ったことはないが猫好きの方、動物愛護センターに行きづらい方、飼っていたペットを亡くしてしまったペットロスの方など、来店される動機は様々だという。

 ところで、保護された猫には、不妊手術が行われていない場合が多く、そのことが原因で里親が見つからない例も少なくないそうだ。そこで、動物愛護団体では獣医さんたちの協力も得ながら、保護した猫たちへの去勢・不妊手術を進めている。手術済みのしるしとして、桜の花びらの形に耳をカットされた猫を「さくらねこ」といい、おっぽではこの「さくらねこ」たちを預かって里親を探している。

 また、里親になるためには基準を設けている。家族全員の同意があることや、60歳以上の高齢者の方が里親になる場合は、猫の後見人がいるかどうかを必ず確認している。これは、飼い主が入院して猫を飼えなくなり、再び保護されるということを防ぐための対策でもある。

 オープンしてからわずか40日間で2匹の里親が見つかったそうだ。他の保護施設では、1年間で3匹しか里親が見つからなかった例もあるという。短期間でこれだけ譲渡できた理由の1つは、猫と人が触れ合えることだろう。通常の保護施設では、ケージに入れられているため、人に懐いていない猫が多い。しかし、おっぽでは猫たちが家中を自由に動き回り、来店した人たちと触れ合える機会が多いため、猫と人間の間に愛情が生まれやすいのではないか、と神田さんは言う。
 インタビュー中にも、猫たちは神田さんのところへ撫でてもらいにすり寄ってきたり、こたつに入ってリラックスしたりしていた。

 また、多くのメディアに取り上げらたことももう1つの理由としてあげられる。活動に賛同してくださるアナウンサーの方がソーシャルメディアで書き込みをしたところ、Facebookページの閲覧数が10倍近く増え、その書き込みで知って来店された方もいるという。広告費には1円もかけておらず、「保護猫カフェ」という物珍しさ、県内に初めてできたお店ということから取材をしてくださるメディアが多いという。また、「自然体でいれるから良い」と感想をもらうこともあり、リピーターも着実に増えつつある。こうして多くの方に知ってもらえたことで、こたつや椅子などの家具類、猫のえさなどの差し入れも増え、とても助かっているそうだ。

 今後は、新潟県らしさを前面に出した猫カフェ、猫がいる「地域の茶の間」を作っていきたいと、神田さんは展望を語る。
 また、「自分で問題を一つずつ解決していき、経営していくためのノウハウを学んで、殺処分される猫を減らしたい、保護猫カフェを開きたいという同じ考えを持った方たちにもアドバイスやノウハウをシェアすることができるようにしたい。これから新潟県にますます保護猫カフェが増えていって、殺処分される猫が一匹でも減るように。将来的には殺処分される猫がゼロになり、保護猫カフェがなくなるくらいになればいいです。」と抱負を述べた。

 猫を飼いたい、里親になりたいと考えている方、少しでも気になった方はぜひ一度、家族や友人を連れて、人間も猫も自然体でいられる「里親さがし猫カフェ〜おっぽ〜」に足を運んでみてはいかがだろうか。


・里親さがし猫カフェ〜おっぽ〜
http://satooyasagashinecocafe-oppo.com/

TOPへ戻る 一覧へ戻る